卒業生紹介 vol.30
年齢・職歴を問わず、全国各地、海外から花のスペシャリストを目指す人が入学するJFTD学園日本フラワーカレッジ。
花業界で活躍をしている卒業生が学園で過ごした1年間を振り返って、今どう感じているのでしょうか。「卒業生紹介」では、その月ごとに指名された卒業生から縁のある方にバトンを渡し、次々とつなげていきます。
第30回は、第26期卒業生の多田 綾沙さんです。
多田さんは、いけばなを仕事にしたいという想いからJFTD学園日本フラワーカレッジへ入学されました。卒業後は、念願だったいけばな教室を開講されましたが、JFTD学園で学んだフラワーデザインの技術や知識は、現在どのようにいかされているのでしょうか。 また、コロナ禍において全国的に閉鎖感のある中で花はどのようなことに役立ち、多田さんはどのようなことを感じていらっしゃるのでしょうか。
それでは多田さん、よろしくお願いします!!
私は、いけばな草月流を学び、いけばなを仕事にしたいと考えていた30歳でJFTD学園に入学しました。ただ、いけばなを仕事にする!という意気込みだけで何もない私に、お世話になっている花屋さんから「この様な学校もあるよ」とご紹介いただき、いけばなとあまり関係なさそうだなと思いながらも入学!
日々、授業を受け実技テストの為に特訓をし、あの1年間はJFTD学園一筋でした。 いけばなの感覚とは違い、左右対称なもの、長さが決められたもの、花の向き等、慣れないことが多く、JFTD学園で上達してくるといけばなが上手くいかないこともあり、いま振り返ると悩みの多い1年でした。
卒業後、いけばな教室を試験的に開きました。
しかし、初めてのお客様は折り紙で作ったダンボールいっぱいのお花を持ってきて「これで、アレンジメントを作ってほしい」との依頼でした。
花のあたましかない状態、まさに花冠カット!「これはワイヤリングだ!!」。JFTD学園でブケーの手法を学んでいなければ、判断できずお断りしていたかもしれません。
その後、このお客様は折り紙のお花がたまると何度も来てくださいました。
これを機に、いけばなだけではなくJFTD学園で学んだ知識を活かしてアレンジメントや花束のご注文も承る“花アトリエ*綾”を開業いたしました。
現在は銀行や小学校に定期的にいけばなを飾り、幼稚園には工作を加えたアレンジメントを届けています。
入学式や卒業式の檀上花や控室、贈呈用の花束などもお作りし、その場の空気や空間を大事にいけさせていただいております。
私の場合は、卒業後教室や販売を始めてから、JFTD学園での1年間がとても役に立っていると実感しています! スポンジセットの仕方からリボン、ラッピング、水揚げ、店舗実習など実践で役に立つことばかりです。 いけばなだけでは学べない技術や知識!現在も繋がる同期の仲間や先生方、先輩方!大変感謝致しております。
そして、今年は新型コロナウイルスの影響による自粛生活。不要不急の言葉に悩まされました。再開後、幼稚園や小学校の先生方から「元気づけられる」「いつも以上に癒される」「季節が感じられて嬉しい」などたくさんのありがとうの言葉に救われました。
“心が笑む瞬間を求めて”
これは、JFTD学園のレポートに題した言葉。花を見て花に感じて心がほっこり、にっこりする瞬間を届けられる花をいけていきたいです。
花アトリエ*綾
HP : https://tadaseiryoflower.jimdofree.com/
多田さん、どうもありがとうございました。 卒業してからご自身の夢であったいけ花教室を開講され様々なお客様がいらっしゃり、JFTD学園で学んだことをいかして工夫されたというエピソードが印象的でした。お教室や生けこみのお仕事など、幅広くご活躍される中で学園での学んだことが役だっているのですね。 いけ花のみならず、その場に即したお花をいけられて沢山の人を笑顔にされていることが伝わってきます!
さて、次のバトンを受け取ったのは、第28期卒業の山村未悠さんです。 現在、どんなご活躍をしていらっしゃるのか楽しみです。 次回もお楽しみに!!