「茶花」~花の引き出しを増やそう
JFTD学園日本フラワーカレッジでは、フラワーデザイン授業の一環として「茶花」の授業を年2回行っています。今期の第1回目の授業は、6月27日に講師の能村菊人先生の花店(東京港区・花長商店)へ伺い、「茶花」について学びました。
講義では、花と日本人の関わり、茶花の概説、5月~7月の時季の花についてご説明頂き、その後、教室に活けられた茶花を先生が一つひとつ解説して下さいました。
「茶花」には、繊細で風情のある花が使われていますが、そのような花は生産者の減少で仕入れるのが難しくなっているそうです。また、日本では山野にあったササユリ、オトメユリ、ヒメユリ等、野生種のユリが環境の変化により減少しており、全国の花好きな方々により管理され、守られている現状を伺いました。
授業の中で、先生は「植物が春にはこうなる、秋にはこうなると、景色を覚えて行って欲しい。洋花の引き出し以外にこのような引き出しもあると心の風景を養え、花を見るのに役立つ。花がきれいだと思う瞬間を増やしていってもらえれば。」と話して下さいました。
授業後には、先生が屋上で育てておられる数多くの植物を見せて頂きました。自分で育てることから学ぶことがあり、それは植物の関わりを増やすことになると、「茶花」を通して、花に目を向けること、花を生かすことを改めて考えさせられた授業となりました。(松菱)