卒業生紹介 vol.15

年齢・職歴を問わず、全国各地、海外から花のスペシャリストを目指す人が入学するJFTD学園日本フラワーカレッジ。 花業界で活躍をしている卒業生が学園で過ごした1年間を振り返って、今どう感じているのでしょうか。「卒業生紹介」では、その月ごとに指名された卒業生から縁のある方にバトンを渡し、次々とつなげていきます。

第15回は、第6期卒業生の岩立 有紀子さんです。 岩立さんは、JFTD学園を卒業して生花店へ勤務されてから、今年で23年になります。フローリストという立場から花を贈るということをどのようにとらえ、花とどう向き合っていらっしゃるのでしょうか。 それでは岩立さん、よろしくお願いします!!

「大きくなったらお花屋さんになる!」 記憶に残っていませんが幼少時に書いた文集にこう記されており、なぜ花屋さんだったのか未だ謎です。 そして夢が叶い、いつの間にか23年間花屋さんを続けています。 「お花屋さんになる!」と決めても、花屋でのアルバイト経験すらない私はどう進路を進めてよいか分からず、大学進学しようかと思っていました。 ところが、ふらっと立ち寄った近所の花屋さんに 「どうしたら花屋で働けるのか?」 と担当直入に尋ねたところ、JFTD学園のパンフレットを渡されたのです。

これが学園との出会いでした。 入学してまず驚いたのは、学生が日本全国(北海道から沖縄まで)から集まり、そして年齢層にも幅があることでした。当時の学園は花屋の跡取りさんが多く、私のように花に関して経験もなく知識も少ない学生は数名しかいませんでした。 それでも先生方は根気よく熱心、丁寧にご指導くださいましたが、先生のチェック前にまず、同期の友達に見てもらっていましたね。 ブーケを束ねても練習のしすぎで花は手の熱によって温められ、どんどん萎れてくる。それをみかねた同期の友達が、花を譲ってくれたり・・・。 おかげさまで年上の同期に可愛がってもらえました。

先生方との出会いも私の宝です。 学園で教わった、いけばな小原流講師の原明子先生。 今でもお世話になりご指導いただいておりますが、仕事以外で花に触れる時間はとても貴重に感じてます。 ここ数年は現代いけばな作家の松田隆作先生にもお世話になり、初心に戻って勉強中です。 このような著名な先生方のレッスンを受けられる環境が整っているのも、花業界と密接な繋がりのあるJFTD学園ならではだと思います。

<学園での恩師と一緒に旅行にいきました>

   卒業後は青山花茂本店に入社。14年間勤務し、みっちり下積みしました。はじめの3年間はほとんど、胡蝶蘭のラッピングとバラの棘取りばかり。 そのため、同期が活躍している噂を聞くたびに、自分の成長のなさに焦りを感じていまた。

その後、尊敬する先輩との出会いにより練習を重ねる日々。 その甲斐あってか、世田谷市場でデモンストレーションをおこなわせていただいたり、講習会の講師など数多くの場に参加させて頂く機会が増え、学園の卒業生や生産者さんとの繋がりも広がって行きました。 同じ頃ブライダル事業も始まり、数多くの花嫁さんのお手伝いをさせていただいているうちに、いつの間にか仕事が楽しくなり始めて気がつけば、がむしゃらに働いていました。

<職場にて。仕事の楽しさを教えてもらいました>
<世田谷市場でのデモンストレーション。   仲間に支えられ挑戦しました>

   現在は、株式会社サンフローリストに勤務して5年ほどになります。 フラワーギフトが専門のお店で、土地柄目の肥えたお客様が足を運んでくださり、一点物の商品を探しにいらっしゃいます。そんなお客様に日々鍛えてもらっています。毎日数多くのアレンジメントを作りますが、花を贈るということは「一つ一つそれぞれの物語がある」。その思いを胸にとめ花と向き合うようにし、お客様に喜んで頂けることにやり甲斐を感じています。 また、学園の卒業生が数名勤務しております。

いつの間にか私も指導する側となりましたが、学園で基本をしっかり学んだ彼等は、 一年経てば立派な戦力となりとても頼もしいスタッフばかりです。

<現在 学園卒業生と店内にて。社長も卒業生です>

 働く環境も代わり、まだまだ勉強不足と痛感する日々ではありますが、 JFTD学園で一緒に勉強した仲間の活躍が聞こえてくると、「私も頑張らなきゃ」と思います。 そんなかけがえのない友人に出会えた最高の学園生活でした。

株式会社 サンフローリスト  

〒108-0072  東京都港区白金1-17-2

TEL :  03-3446-1548

岩立さん、どうもありがとうございました。 下積み時代の焦りからいっそう努力を重ねるようになり、いつの間にか仕事が楽しくなっていたというお話が印象的でした。23年経った今でも、初心を忘れずに誠意をもって花に向き合われている岩立さん。 現在、共にお仕事をしているJFTD学園の後輩からは、尊敬するかっこいい存在なのだろうなと思いました。

さて、次のバトンを受け取ったのは、第16期卒業の成瀬もえさんです。 現在、どんなご活躍をしていらっしゃるのか楽しみですね。 次回もお楽しみに!!

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