卒業生紹介vol.22
年齢・職歴を問わず、全国各地、海外から花のスペシャリストを目指す人が入学するJFTD学園日本フラワーカレッジ。
花業界で活躍をしている卒業生が学園で過ごした1年間を振り返って、今どう感じているのでしょうか。「卒業生紹介」では、その月ごとに指名された卒業生から縁のある方にバトンを渡し、次々とつなげていきます。
第22回は、第18期卒業生の田中 孝征さんです。
田中さんは、JFTD学園を卒業後にマミフラワーデザインスクール(大田区)へ就職され、スクール・イベント装飾・いけこみ・事務など多岐にわたり担当されたそうです。
その後、ご実家である田中花店(兵庫県)に勤務され、現在ではお父様のあとを継がれ、地元に愛されるフローリストとして活躍されています。
2代目のお父様まで受け継がれてきた良いところを残しつつ、仕入れる花や商品のデザインなどを、これまでのスタイルから少しずつ変えてこられたそうです。その結果、自然と今までとは違った新たなニーズがうまれ、お客様の年齢層もグッと広がってきたとのこと。大成功ですね!
それでは田中さん、よろしくお願いいたします
こんにちは、第18期卒業の田中孝征と申します。
私は現在、田中花店の跡を継ぎ、3代目として働いています。
幼少期から花に囲まれて育ちましたが、この仕事に携わるまで花に関しての知識はもちろん、興味など皆無。
まれに簡単な手伝いなどをしていましたが、両親からは「家業を継いでくれ。」と一度も言われたことはなく、学生時代は違う職業を夢見ていました。
しかし、いつの頃からか“花屋になる”と決心し、父の勧めでJFTD学園へ入学することになりました。(今思えば、親の背中を見て決めたのだと思います)
【JFTD学園時代】
リボンワークなんてほんとに出来るようになるの??と、正直不安でしかなかったのをよく覚えています・・・(笑)
入学当初は自分自身にも知識や技術が身につくのだろうかと、考えてしまうこともありましたが、先生方や同期の仲間の支えもあって、少しずつ身につけていくことができました。
学園生活は、あっ!という間の1年。花屋にとって必要なものを学ぶ場でもあり、多くの先生方・仲間との出会いの場でもあり、とても内容の濃い時間を過ごすことができました。
当時、恵まれた環境であることに気がついておらず、あれだけ豊富な花材や資材をふんだんに使い、著名な講師陣の貴重な授業であるにも関わらず、眠気zzzと戦いながら聞いていたことを今になって後悔しています。(笑)
【現在・これから】
兵庫県赤穂市で、フローリストとして働きはじめ約8年。
地域に愛される花屋を目指し、店頭での小売りやギフト商品の制作、ホテルの装花なども行っています。
実家以外の花屋で勤めた経験がない私は、技術とセンスを高め、知識を広げるためにも機会があればレッスンなどへ積極的に参加するようにしています。
昨年、父を亡くし3代目として試行錯誤しながらの日々ですが、季節毎に変わる花を産地・天候などを考慮して仕入れるなど、私なりに強いこだわりをもっておこなっています。
すると、“この前いただいたお花、とても長く楽しめたわ”、“やっぱりここの花はいいね!”などの声をいただく機会が増え、励みになると同時に気が引き締まる思いにもなります。
花屋になって思うのは、色々なシーンにおいて花を求める人がいるということ。その想いをカタチにするのが、フローリストの大切な仕事だと思っています。
「お母さんの誕生日なので、お祝いの花束を!」と、満面の笑みを浮かべる方の隣には、「今日、お葬式で…」と、涙ぐむ方がいることも。
花を通して様々な場面の方に寄り添い、関わることができるこの仕事は、特別な“なにか”があるのではないかと感じています。
日々、変わりゆく状況の中ですが、以前のように花を生活に取り入れることにより、“豊かな心で毎日を送る方が増えてくれれば”と、願っています。
また、そうなるようにこれからも頑張っていこうと思います。
田中花店
〒678-0233
兵庫県赤穂市加里屋中洲4-29
電話:0791-45-1344
田中さん、どうもありがとうございました。
JFTD学園日本フラワーカレッジで基礎をしっかり学び、現在でもレッスンに参加されるなど、学び続けていらっしゃるのですね。
また、地域の方からの信頼も厚く、愛されているお店づくりに努めていらっしゃることがよく伝わってきました。
三代目として、これからもますます活躍してほしいです!
さて、次のバトンを受け取ったのは、同じく兵庫県の21期卒業生、前田 和哉さんです。
現在、どんな活躍をしていらっしゃるのでしょうか。楽しみですね。
それでは、次回もお楽しみに!!