Flower Arts Relay Vol.35

花の専門誌「フローリスト」で連載中の【 Flower Arts Relay 】。
第35回目は第18期卒業生の田中 孝征さん。
今回のテーマは「異素材を使って」。作品タイトルは「生物と無生物」です。

田中さんは、土を使って表現してみたかったということで、ひび割れた土から植物(生命)が力強く木を持ち上げているさまを表されました。
現在、問題となっているプラスチック製の買物袋の有料化をヒントに金・銀で塗られたプラスチック製の素材を用い、植物と混在させることで社会的なメッセージを含ませています。栄養のない無機質な物から生命の力強さを表現する一方で、プラスチック製の過剰な使用問題を今一度改めて考えてみる、そのような意味合いをこの作品で表現されました。

一般社団法人JFTDもSDGs (*1)への取り組みをおこなっており、「地球にやさしいフラワーギフト」を持続し年間約100トン (*2)のCO2排出を抑制しています。
近年は、こうした地球環境を考慮した取組みや商品が少しずつ増えてきたように思いますが、田中さんの作品からもプラスチック素材との組合せにより、植物の生命力がより協調されているだけでなく、地球環境の為にできることは何かと考えさせられます。

*1:“Sustainable Development Goals”の略で、2015年9月の国連サミットで採択された、持続可能でより良い世界を目指す国際社会共通の目標。
*2:注文店舗から配送店舗までの直線距離を積算。また、その距離を軽油10tトラックで輸送した想定の上、改良トンキロ法を使って算出。

毎回、新たなテーマがうまれる【 Flower Arts Relay 】ぜひご覧ください。

テーマ:異素材をつかって
タイトル:生物と無生物

■田中 孝征 (第18期卒業) 「田中花店」代表 (兵庫県赤穂市)
JFTD学園日本フラワーカレッジを卒業後、マミフラワーデザインに勤務。現在は実家の田中花店の代表として、仕入れ・商品政策・生け込みなどに日々、奮闘中。

次に田中さんが指名したのは、第24期卒業生の加藤 久弥さん。昨年、ご実家の花店をリニューアルされた際には、自ら率先して店舗デザインや工事に携われました。
また、加藤さんが地域イベントへ積極的に取り組んでいる姿に田中さんは、いつかは自分も!と、刺激を受けたそうです。
加藤さんにお願いしたいテーマは「光と影」です 。

次回もお楽しみに!

※ Flower Arts Relay とは・・・花の専門誌「フローリスト」の誌面を担当した卒業生が、次の号の制作者とテーマを指名します。
日本フラワーカレッジの卒業生は29期生までで約1,530名。その中から担当者と縁のある卒業生が指名されます。

コメントは停止中です。